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カナダの賃貸契約|契約の流れ・注意点・交渉のポイント
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カナダで賃貸契約を結ぶ際、日本とは異なるルールや手続きが多く、事前の準備が欠かせません。ワーキングホリデーや留学生、Co-op生、現地で就職する人にとって、安心して住まいを確保するためには、契約の流れやトラブルを避けるポイントを知ることが重要です。
本記事では、「カナダ 賃貸 契約」をテーマに、契約の流れ、注意点、交渉のコツ、契約書の重要ポイントなどを詳しく解説します。
目次
1. カナダの賃貸契約の基本知識
カナダでは、賃貸契約の形態や支払い方法が日本と異なります。契約をスムーズに進めるために、基本知識を押さえておきましょう。
① 契約期間の種類
カナダの賃貸契約には、主に以下の2種類があります。
- Fixed-term lease(定期契約):6ヶ月〜1年など、契約期間が決まっているもの。契約満了後に更新の手続きが必要。
- Month-to-month lease(月単位の契約):1ヶ月ごとに自動更新される契約。退去時は通常30日前に通知する必要あり。
② 家賃の支払い方法
カナダでは家賃の支払いは現金よりも電子送金や小切手が主流です。
- E-transfer(電子送金):カナダの銀行を通じて簡単に送金可能。
- Post-dated cheques(事前日付小切手):数ヶ月分の家賃をまとめて大家に渡し、指定日に銀行が引き落とす形式。
- Money order(マネーオーダー):銀行や郵便局で発行してもらう支払い方法。
③ デポジット(保証金)について
カナダでは、日本のような敷金や礼金の制度はありませんが、契約時に**デポジット(保証金)**を支払う必要があります。デポジットを払ったら、領収書を必ずもらいましょう。
- 金額:通常、家賃1ヶ月分の半分。
- 返金条件:退去時に部屋の状態が良好なら返金されるが、破損や汚れ、掃除不足があると差し引かれる。
- デポジットのトラブル回避方法:入居前に部屋や家具の写真を撮り、証拠を残しておく。
④知っておくと便利な用語
Fully furnished | 全家具付き | Reference | 支払い能力・信頼性について証言してくれる人(過去の家主や雇用主など) |
Furnished | 家具付き | Guarantor | 保証人 |
Unfurnished | 家具なし | Landload | 家主 |
Utilities included | 光熱費込み | Tenant | 賃借人 |
Washer, dryer | 洗濯機、乾燥機 | Tenant insurance | テナント保険 |
in the unit, in suite | 部屋内に | Property | 不動産 |
in building | 建物内に(共有) | move in | 入居 |
Damage deposit, Security Deposit | 保証金 | move out | 退去 |
Rental Terms, Lease term | 貸し出し期間 | Sublet | 又貸し |
Minimum | 最低契約期間 |
2. カナダの賃貸契約の流れ
① 物件探し
賃貸契約を結ぶ前に、自分に合った物件を見つける必要があります。主な方法は以下の通り。
- Zumper(ズンパー):詳細な検索フィルターで物件を探せる。
- Kijiji(キジジ):カナダで人気のクラシファイドサイトの一つ。個人オーナーからの投稿も多く、詐欺に注意。
- Craigslist(クレイグスリスト):アメリカ発のクラシファイドサイトで掲載数が多い。しかしKijijiと同じく、個人オーナーの物件も多く、詐欺に注意。
- Rentals.ca:大手不動産会社の物件が多く、安心感あり。
- Facebook Marketplace:現地のコミュニティ経由で探せる。実名制で安心感あり。
【日本語対応】
- Jpcanada.com:カナダ留学大手の留学エージェントが運営するサイトで、掲載数も多い。
- e-mapleカナダ:カナダに関する情報を発信するサイトで、数は少ないが賃貸も紹介している。
- 不動産会社を利用:手数料がかかるが、英語が不安な人にはおすすめ。
② 物件の内覧(ビューイング)
物件の中には写真と全く違うものや詐欺の場合もあるため、契約前に必ず物件の内覧に行きましょう。その際、以下のポイントを確認しましょう。
- 間取り(部屋の広さと収納スペース)や部屋に鍵はあるか
- 水回り(シャワー・トイレ・キッチン)が清潔か
- 家具、家電の有無(家具、家電付きの場合は購入する必要がない)
- 洗濯機・乾燥機(部屋にあるのか、建物内にあるのか、回数制限やコイン式の場合の料金)
- インターネット環境や光熱費の負担について(家賃に含まれる場合と別の場合がある)
- 騒音の有無(隣人や交通騒音)
- 治安(暗い道や人通りの少ない場所はないか、犯罪率は少ないかなど)
- 立地(周りにスーパーがあるか、最寄り駅までの距離は近いか)
- シェアハウスの場合は、ルームメイトと彼らの生活スタイル(どんな人が住んでいるのか、仕事の時間帯など)
③ 申し込み・審査
気に入った物件が見つかったら、申し込みを行います。
- 必要書類:パスポート、雇用証明書(学生なら入学許可書)、クレジットスコア(ない場合は保証人が必要)
- 保証人(Guarantor):クレジットスコアがない外国人は、現地の保証人を求められることもある。
- デポジットの支払い:通常、契約締結時に支払う。シェアハウスの場合は争奪戦になることもあるので、気に入ったらその場で支払えるようにデポジットを持っていくのもお勧めです。
④ 契約書の確認
契約書は細かくチェックし、不明点があれば事前に質問しましょう。
- 契約期間の確認:いつまで住めるか、更新時の手続き。
- 退去通知のルール:通常1ヶ月前に通知が必要。
- ペット可否:ペットの飼育が許可されているか。
- ハウスルール:掃除のルールや宿泊客の可否など。
- サブレット(また貸し):自分が旅行中に部屋を貸し出せるか。
3. 契約時の注意点
① 契約書をよく読む
カナダでは口頭契約も可能ですが、後々のトラブルを防ぐために、必ず書面で契約を交わしましょう。
- 英語が不安な場合、翻訳アプリを活用する。
- 友人や留学エージェントに契約書を確認してもらう。
② 修繕責任の範囲
カナダの賃貸では、修繕費の負担が入居者に求められることもあります。
- 大家の責任:電気・水道・屋根の修理など。
- 入居者の責任:壁に穴を開けた場合や、自分の不注意で家具を壊した場合。
③ 詐欺に注意
カナダの賃貸市場では、詐欺(スキャム)も多発しています。
- 家賃が相場よりも安すぎる物件は警戒
- 見学なしで契約を求められた場合は要注意
- 送金を急かされる場合は避ける
4. 退去時の手続き
契約終了時には、適切な手続きを行う必要があります。
- 退去通知(Notice to Vacate)をオーナーに伝える(通常30日前だが州によって差はあり)。
- デポジット返金のために部屋を清掃し、原状回復する。
- 光熱費やインターネットの解約手続きを行う。
まとめ
カナダでの賃貸契約は、日本とは大きく異なるため、事前にルールや手続きをしっかり理解しておくことが重要です。契約の流れを把握し、デポジットや退去時のルールを守ることで、スムーズに新生活をスタートさせましょう。
また、契約時には詐欺に注意し、契約書の内容をしっかり確認することで、トラブルを未然に防ぐことができます。適切な物件を見つけ、安心してカナダでの生活を楽しみましょう!
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